デニム・ブルーママン11の5

 すんなり啓示を受け取ることが出来る媒体になれたのは、容子が15歳を過ぎた頃…まだ10歳では感知と認識は難しかったのでしょう。市場では活発な商いの語句が飛び交い容子は刺激され発奮を覚え、自分の心境を話し始める。私は咄嗟に担任の影響では?と予感します。幼稚園から数えても男の先生は初めて。勉強が分かるように教えてくれる?容子はこの時、決心したように吐露するのです。クレオパトラの鼻があと一センチ低かったなら、世界の歴史は変わっていただろう…って。それがどうしたの?私は容子が何を言いたいか正直、分からずにいた。先生は確かに黒板に書いたあと、振り返って、私を見ていた。あなたを?うん…啓示のスイッチがそこにはあったのです。