アクアマリン・マン5

僕に強力なライバルが突如として現れる。今…慌ててぐぐって、相手の顔をしかと見る。黄暁明と書き、ホアン・シャオミン。君、花海どうの紅にあらずを見て、覚醒があったようだ。ホアキン☆フェニックスの東洋版だろう。1977年生まれで、僕より34歳も若い。すでに結婚していたことが救いだ。これまでは、欧米人ばかりに集中していたあやつの青い目志向が、ガラッと転換したのも、彼の役処だ。彼は京劇のことは余り分からないけど豪商として、スポンサーとして、とことん役者たちを守る。そのひたむきな姿勢が観る人の心をわし掴みにする。これなら、僕にも理解は可能だ。いつかは、あやつにも、スポンサーが現れる。この黄暁明が演じたチョン・フォンタイのような澄んだ瞳の大富豪であることは、疑う余地はない。