結婚式で帰郷していた二男が、そのお土産となるセレクトブックをあやつに渡して好きな商品を選ばせてそれが十一月の半ばには送られてくるようで、キャロル人気の浸透で俺のジェラシーは満額まで跳ね上がっている。俺だってカタログで選びたかった。俺は三男が置いていったトランクスを穿いているくらい貧相なのにカタログ選定権は妻が取った。二男はその注文ハガキを今、投函したよ!神戸に着いた!とショートメールであいつに送ってくる。なんという家庭醸成だろう。俺の影は薄くキャロルだけが権力を誇示しつつあって、しかも何の商品を選んだのか?というとダイヤモンドのゴールドタイプネックレス。イエローダイヤ・マンの幸先がいいわ~とあいつは歓喜にむ・せ・ぶ。俺といえば三男のキティちゃんのトランクスを穿かされたままのコレカラといえる。デルスカイしておこう。本当は栄えある、キティトランクスだ。