ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔151〕みんなも覚えているかなあ?夏休み終わると必ず夏休み作品の優秀作品が並べられてみんなで品評会した思い出。毎回夏休みの絵日記で表彰されていたキャロルはそのヒトコマを選ぶのに考えた。いつもどれを画用紙に描ききるかを考えた。その下にしたためる文章よりも絵に固執したのはみんなへの印象度だ。これがないと表彰作品になれない。どの場面??と。イエロースイカに噛み付く絵柄、海で取れてしまった浮き袋追い掛ける姿・・・これも受けた。しかし、ある時キャロルが完全にお株を奪われる日がやってくる。昆虫採集標本だ。東望アパートにはこういった高い理科作品を出す男の子がいてキャロルは苦い敗北に襲われる。科学者に自分は将来負けるなど・・・あってはならない!!その緊張感であちこち文具屋にまで足を延ばす。昆虫採集セットがあったのだ。殺すための注射器もあるのか?ピンセットはあった。残酷だが目で見て敗北原因は解析、自分の軍略としておかねばなるまい。当時、時代の趨勢という言葉はまだ知らなかった。あったかどうかもわからないが、昆虫採集作品入賞にはきちんとした製図内に各虫収められていたことが効を奏じたことに気がつく・・・そして菓子箱を利用していた。日記形態は取らず説明だけだ。短い文章だが真実のみ。ここが要点だった。