キャロルが愛知県に行く前に是非とも完了しておかなければいけないのが原稿の委託でそれを安全な場所に預けたいとキャロルは思っている。やはりはてなだ。このキャロルをずっと反映してくれたはてなに献上することが最善の道だとそう俺も思っている。西暦1997年から西暦2003年にしたためられたこの7000枚の原稿にこそ子育ての妙味醍醐味唐味〔妙醍唐〕が記されている。子供を育てる親の機転や発見はいつの世にも妥当な問いかけになるし、その時々の疑問や推量や観測が次の時代の指針となる。俺は一枚の原稿も捨てなかった。あまりに大量で全部に目を通すまでに至ってない。人々を全員反映するのはメディアにとっては出来ないことであるし、そこは俺にも理解出来る。しかし俺はこの原稿を捨てることが出来なかった。持ち主が妻でなくとも恐らく捨てなかった。俺は文字を愛する人間だと自負認識する。