ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔52〕君は本当に面白い!見ていたら、なんだか、笑いが自然にこみ上げるんだよね~って、本屋の彼は抜かします。それは、どういうとき?ってキャロは負けずに応酬。あのね、うちの母さんが買い物かごを持って、財布準備しだすとね、君の目がパッと変わるんだ!猫の目みたいにね。嬉しそうにはしゃぐ動くその目。それに滑稽さが滲み出て、なんともいえない、僕たちにはない、仕草かなあ。ええ?まるで、それじゃ、私が、奥さんが出るのを今か今かと待ってるみたい・・・。実際そうだろ?キャロはその男の子の言葉に答えながらも結構繁盛していた、たった、八畳くらいの広さのお店で、客の応対をこなします。明るいけど、少し、毛深い。ここが、キャロの難点でした。弟もこの前、久しぶり遭ったときに、俺、姉ちゃんの勉強している姿見たことがない、いつも毛抜きで、一本一本、抜いてたよな?キャロは青ざめました。キャロの勉強部屋は二畳の納戸。そこに文机と座布団。いつも片足をその文机に投げ出して、足のお手入れ。なんだか、お猿さんみたいってね。その本屋の彼は教育ママの母親にない、おおらかで、いともざっくばらんな視野をキャロの言動に見ていたのかもしれません。