ルビー・ウーマン《復讐の館編》〔49〕千鶴ちゃんから、一回だけ、手紙は来ましたが、それから、キャロの何回か書いた手紙の返事はありませんでした。その時に、キャロは自分なりに分析したのです。千鶴ちゃんのこころの事情についてを・・・。キャロに手紙を書いている時間がとれない、キャロそのものを本当は好まなかった、そして、キワメツケは、引っ越してしまえば、遠距離になれば、自然とこころは、遠ざかるものだって。この憂愁はキャロのこころに、いつまでも尾を引き、中学生になっても消えなかったのです。人のこころを、掌握することこそが難儀なのだと。たとえ、自分がどんなに、好きでも、相手からは相手にされない、そういうもどかしさであり、運命でした。その後に、弟のクラスメイトが棲むのですが、やがて、弟が相続した別の土地を買い、弟が建てた家に住む人物になることなど、キャロにはわかりません。でも、ふたりを見て言えるのはどちらも足が速い!!キャロの魔の変化球を受けたお陰もあり、まず、ドッジボールが、メキメキ上手くなった二人でした。