ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔28〕朝、遅刻して、ぶん殴られたその子の家は、文房具やさんをしていて、キャロが行くとお母様が、先に行ってて頂戴って。いえ、待っていますと、キャロが答えると、あなたまで、遅刻してしまう、申し訳なくってね、この間、叩かれたって聞いたけど、痛かったでしょう?なんでも、バレー部にもいちゃもんつけて来たって聞いたけど、大変だわね。え??あの先生が??キャロは飛び上がりそうになって、しんどい気持ちに襲われたのです。そういえば、声がどこかで、聞いたかな?って。いやあ、参りました。みんなが、小さく、しょぼんとなる訳ですよね?あなたに迷惑が掛かるから、今日は先に行って頂戴。実はね、まだ、寝てるのよ・・・。はい!!キャロは朝は速い方ではありませんでしたが、もし、今起きたくらいなら、長く待たされそうだし、今朝は先に行くか・・・と。キャロは最後の言葉を、かみ締めていたのです。お母様はこうおっしゃったのです。耳の鼓膜がどうかならずに良かったけど、それが無かったから、いいという問題ではないと思うのよ。現役中はずっと、看護師をなさっていたせいか、口調にも張りがあったのです。