ルビー・ウーマン《復讐の館編》〔4〕運命がこの世に存在するように、物事の派生に深く関わる、宿命、その後発が運命という捉え方でいる方が、飲み込み易いかも。生まれ変わりという場合、通常は全く違う血脈へ転生するものなのに、それが、3親等以内に現れるという場合がキャロでしょう。その確率は希少値、なぜ、そういうことを先に解き明かすのかというと、運命論は健在だという立証を手掛けて久しいからです。特に、この次女が生まれた1987年、奇しくも今日なのですが、キャロは、病室で、赤ん坊の父親の到来を待ちます。自然分娩での大出血で、1600CCの輸血を受けたキャロ。難産で、あと30秒、取出しが遅れたら・・・。キャロは帝王切開を懇願しますが、母体が弱っていて、逆に危険だと医師は拒みます。そういう艱難を乗り越えて、母子共に生還出来たというのに、とうとうその12日間、宿七さんは、病室には来なかった。キャロは、窓から見える雪に、問いかけます。長崎では珍しいことです。な、なんと、娘が生まれて数日間、雪が降り積もっていたのです。