ピーパー・ウーマン《ジュエリー・ボックス編》〔172〕泣いても笑っても枕がすべてを決定付けてしまうことを私達はすでに予感しているし、枕の好みが人それぞれ違うことで個人的な枠組みにも寄与していることは言わずもがな。俺はふわふわした分厚い枕が好きですがマレさんは?私は長年そば枕だったけど替えたの。そば枕は中身が瞬間移動することがあって、それが記憶能力を固定出来ないことがあって、今は固定された割と堅い枕に替えた。枕を選定することで我々は他社を抜くことがもしや可能では?私達の枕は特別な石を入れて作りましょう!!そ、それは?宝石のように気になる色音を有する石をストックして中に編み込むの!!どの石になるんですか?海の底や川の奥底でこれまでを過ごしてきた石になら安眠を約束する効能があるのでは?って。しかしそれなら音響で出来るのでは?川のせせらぎや海の波打ち際。こういった音の演出でよりよい効果を醸し出すことは可能なのでは?私は物質にとことん拘りたいの!!誰もが石を粉じんして枕にしようなどと思わないからこそ、その物質が本来持っているメッセージ能力を信じてやまないの.....。俺にはその石が俺達の今後のすべてを決めてしまうように思えてならない。他者のいい点を真似ることも私達に求められている。