ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔117〕まさお君のお父様の演奏を是非聞いてみたいなあ~ってキャロルに興味のルツボが進呈されます。普通の女の子なら聞き流す場面でしょう。しかし・・・音楽という共通項が効を奏じ始めるのです。ジャズこそが音楽の極みであるとの弁舌にキャロルは茫然となります。キャロルにとっての音楽とは拓郎さんのボクの髪が~肩まで伸びて・・・のあの結婚しようよ~ですがどうもこの二人の会話は違います。顧客からのアンコールで最も自身が高揚するものが自分のレパートテリトリーを強靭にしていることにキャロルは気が付く・・・。自分がいいと思うものが顧客と合致したときこそが臨場感の極意。そしてカーテンコールの色合い。しかしまだ楽譜のコードすら知らないとキャロルが零すと彼らはそれはないでしょ!って一気に息巻くんです。コードがすべてと言っても過言ではないプレイヤー達の震撼をキャロルは聞き逃しません。じゃあ、一回演奏するとこを見たいけど行ってもいいですか?まさお君もお父様も快諾でした。まさお!!頑張るんだぞ!!喫茶店の扉から帰るふたりの会話が聞こえてきます。コードかあ・・・こ、これは一体なんなんだ?!キリストの洗礼並みの驚嘆でしたね・・・