サファイア・マン《面白い男編》〔28〕本当に落ち込みが酷かった昨日の深夜。残業を一時間して返ってきた言葉はあなたは一体やる気があるんですか?普通の現場なら一時間も済まなかったね?でしょう。ふくの湯の駐車場でいきなり掛かった三男からの電話。落ち込んでいる様子が彼に伝わったのでしょう。全部放り投げてもいいんだよ?お母さんにとって大切なのはお父さんなんだから・・・ハッとします。俺はアイシンAWっていう凄い会社で自信がついた、お母さんに仕送りだって、もうすぐ出来るって。いいよ、無理しなくとも・・・。そう答えながら鮮やかな想い出が蘇ってくるのです。その頃、人生ではスロットが一番好きだったふたりがよくこのジョイフル横のラッキーランドでジャグラーエヴァをしていたとき・・・。660は回転したエヴァを見つけます。彼は使いすぎたらいけない!といつも三千円しか持ってきません。家に置いて来た六千円を取りに戻ってくれない?って。これは爆発する・・・間違いないって。部屋にいくことは矢上まで戻ること。そのときの親の気持ちなんですよね。天井がある台にキャロルは賭けました。彼が爆発する!との予測なら取りに戻ってもいいじゃないか?と。ふたりにラッキーは微笑みかけたと思いますか?まず店は台の留保を当時三十分と決めていました。ぎりぎりまで、俺が攻防してキープしとくよ?と三男はいうものの、奇跡が興らない限り三十分往復はムリ。キャロルは信号運に賭けました。それにあやかれば三十分でギリギリ往復出来る。そこまで焦ったのもシマのみんなが振り返ってそのやり取りを伺っていたからです。