ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔74〕歴史を伝承するメディアの人々がどういう出で立ちでいるのか?そこはとても責任重大で、ニッポン人がニッポン人をシカトするなどありえない!ってみんなが思うならそれは誤りです。もしもそういうシカトがないならみんなが、キャロルを知っていたはずでしょう。そして家庭内にもシカトはあります。母がそれを強行しました。義母タヤに対して、考え方が合わないからと、ヘ理屈を捏ねて義母との触れ合いを断絶し、二階に棲むことで、一線を画しました。どうしてこういう断絶が起こったのか?キャロルは生まれて約五年間の住吉のアパートで付箋をすでに設けていました。両親のふたりだけでもこれだけの闘争に明け暮れるのですから、ここに第三者が現われでもしたら状況は悪くなるだろう・・・と。そういう観測の他にも実は楽しみもあったのです。父の姉、そして妹、ヨッキちゃん、タヤ、階下に棲むというこれらの人物に相当の興味をあらかじめ抱くんですね。キャロルは面白いことが大好きで、その片鱗を、各人一個は所有しているに違いないと踏んだのです。特に小さい時から、タヤに育てられ、親元を離れ暮らしたヨッキちゃんの苦悩は計り知れなく、そのせいなのか、キャロルの鼻が、横から観ると口の方が出ているぞ!!とすれ違いざま、言ってくる。最初はまたかあ・・・っていう位、嫌悪感あったんですが、よく見ると、ヨッキちゃん自体、団子鼻で、小鼻がチューリップみたいに開いている。なんだか、ホッとしたのを覚えています。