ピンク-パールウ-マン

 私の息子とお見合いをしてみない?いきなりの誘いを受けて礼子は途端に水を得た魚のように動き始めていました。お婆さんの息子さんは、バツイチで、しかも、腑に落ちない形で離婚に同意したという。今は独身で自営業を営んでいるそうです。何度か面会で会ったことはあるものの礼子より一回りは年齢は上で、どぎまぎしないか?でも、すぐに、okの返事を出しました。今の礼子には肉親に近い拠り所は一番大事だと自覚していたからです。彼は自分の子供をもうけながら、ずっと会えないまま来ています。その淋しさは、いかばかりだろう…礼子は自分の想像力の乏しさを痛感します。彼の淋しさが、諦めから来ているものなら、それは必ず改善される…しかし、哀しみから来ているものなら、まだ、尾を引いていて当然…。礼子は家庭的に自分は不遇だったと嘆きはしても、決して、萎えてはいない自分がいることが頼もしいし、それは心の健在の証であると信じていたのです。