出る杭はすぐ打たれた。僕は甚だ失敬だった自分の言動をしばらくは悔い、しかも、冷徹なオーナーの逞しさも、再発見出来た。一番の要因は、やはり、僕がバイト休みの日に、カフェラテの新機械が設置された点にある。僕は出勤して、すぐに、機械が替わったことを知り歓喜した。しかし、よく確かめることを、飛び越えてしまったのだ。オーナーが目の前を通り過ぎる時、僕は店内にモップを掛けていた。嬉しくて、話しかけてしまう…カフェラテの機械新しくなりましたね?オーナーは微笑みを返してくれ、その時僕はとんでもないことを発言してしまう…もう、あの面倒なミルク交換はしなくても良くなったんですね?しばらくただならぬ時間は流れオーナーは言葉を返して来た。ミルク交換は以前と変わりません。僕はモップを持ち直し、せっせと床を拭き上げるしかなかった。自分が遣る瀬無くしんどかった。