容子は珍しい、しかも懐かしい履物を履いてセブンに来た男性に声をかけた。地下足袋だ。あれは本当に素晴らしい。足袋兼、靴で前の旦那が大工だったことで思い出してしまったのだろう。話をしていくと矢上小学校の給食室の工事で来たらしく、学校の近所にある公園について尋ねられたらしい。小学校のトイレは使えず公園まで登っていったという。33メートルの高台のために難儀ではあったけどトイレがあると聞いて登ったらしい。すると鳥居があって祀られていた。しかし・・・お参りもできないくらい草が生い茂っていてようこは質問を受ける。あの鳥居が何を祀ってあるか、知りたい大工だった。容子は流暢に答えた。天満様です。大工は大工技術の習得のために万博の年に大阪へ行ったという。ようこは14歳で大阪万博には行った話で盛り上がった。大工はようこよりも5歳年上だった。