わては人をこけにしたことがない。

 幼いときから父がずっと母の尻に敷かれて苦しんでいた姿を見ていたことで、わては人をこけにしたことがない。昼行灯と父は母に酷評されていた。それでも父はニコニコ笑っていた。昼行灯と呼ばれている人がことを成し遂げるとは誰も思わない。そこにわてはファミマのこだわりカレーのような深ポピュラーと堅実路線を嗅ぎ取っていたのかもしれん。頭脳明晰の人が成功し、世の中の喝采を浴びるのは通常あることや。しかしわては脚光を浴びることのない人びとを常に視野に入れて見てきた。コンビニ内の小競り合いこそ、実は、狂い歌のネタになる。窮鼠猫を噛むまでは行ってない。窮鼠鼠を噛むや。所詮、同じ穴のムジナ。小競り合い止まりや・・・しかしわてはそういう世界をきちんと見て、芸のこやしに出来たことが嬉しい。この上ない幸せに思える。少数のスタッフを省けば、全員がわてを昼行灯と呼んでる。しかし許してなんぼや。所詮ちっちゃいことや。