デニム・ブルーママン19の19

 全くの方向転換を図る決心をした容子は、作曲に打ち込んでいました。イントロやさびは出来ていても、未完成のものを補填し作る作業は編み物をする動作に似ていました。曲想に繋がりがある。色を織り交ぜる。糸が違うものを、組み合わせながら、大きな作品にしていく。気分的にハイになるのはいいものが生まれそうなとき…しかし挫折を曲に滲ませるのには、勇気を振り絞ることが必須なのでしょう。真実にこだわっていたのです。不意に出て来たフレーズには新しい生き方や希望を入力することも出来る。メロディと詞のバランスも頭にはありました。曲だけ完成したものが多くあるように思えました。鶏と卵の関係です。先に曲だけ?鶏が先に来た場合。卵は詞…それを思うとき沢山の詞がその後の人生に於いていかなる役割を果たすか?理解の範疇に入って来ますね。