ブラックオニキス・マン196

 

本当に一緒になる、籍を入れて夫婦になるっていうことにはおのずと責任も伴う。中途半端な気持ちがあるのなら僕はそれをもう一回見つめ除外するだろう。それは男と女の役目にも相当している、今は女子も働く時代。専業主婦は逆に少ないかもしれない。そういう働きに出ている女子が子供を産んでなおかつ、仕事も家庭も同じく奮闘できるっていう素地が日本にあることで、僕は法外な気持ちに達している。男子の育児休暇だって参観日休暇だってある、女子にはもっと手厚いかもしれない。しかし不思議なおとぎのクニに迷い込んだような気持ちに到達するのは父が、かつて、銀行の支店長のもとで代理をしていたとき、辣腕の女子行員が休んでいて、なんで休みなんですかあ?って父が尋ねたら生理休暇を採りたいと言って来たから休ませたと支店長が答えて、父は激高して支店長の机を拳で叩いたという話・・・これは母も父から聞いたとき、耳慣れない言葉だったゆえ、不思議な思いに囚われたという。せ、生理休暇??そういう言葉が事実、日本にあったとすれば凄すぎる・・・懐疑に思うことも、ない。しかし父は、支店長に食って掛かったという。こんなに忙しいときに、あの女子を休ませるなんて酷すぎるっていう嘆き。しかしそこまで父に残念がられた女子は抜けてはならない支店のマドンナだったに違いない。窓口にいて仕事もテキパキ出来て、人当たりも受けもいい。そういう気の利く女子が見初められ、すぐ嫁に行くけど、子育てをクリアしながら支店にまた戻ってくる。それが日本の夜明けを助長したのだろう。(24381)