西🏝姫瑠のアディショナルタイム(171)

 

シーンと静まり返った会議室。みんなで部長を囲み、作戦会議。今…社会全体を覆う厚い雲を取っ払うには、どうすればいいか?コンビニ界にプライチがあるのに、何か欲しいよね、僕らのエネルギー業界にも・・・それは全員にあるが口には出さない。皆シーンと水を打ったように言葉なく、どこまでもしーーーーーーーんとしている。開口一番、いい案を出せたものが出世コースに乗れるはず・・・戦々恐々とライバルは己のライバルを視野内にして相手を伺い、やつは発表などしないだろうと、高を括る。発表するなら俺様が先!!って。しかし、その時だ。どこからか、変な音がしてみんな、一瞬、ぎょっとする。だ、誰だ??部長は黙っている。質問も意見も出ない部下たちの様子を見ながら、自分にも意見がまだ出ない焦りがオデコには滲み出る。そんなとき・・・・また、変な音が、ぐいーーーーーんと聞こえてくる。ぶ、部長の方からだ。みんな、一気に気がつく。だめなのか?腹が鳴ってもいけないか?部長は喧嘩を売っているように見える。ライバル同士は途端に笑顔になって、意見を言いたいけど、今のところ、出ない現実をざっくばらんに確かめ合う。コンビニ界が異常なだけですよ!!だ、誰だ??いやあ、冗談ですよ、一本買って一本なんて、他の業界でやれる訳ない!!お前・・・貴様は人間なのか?彼らが出来たことが俺たちに不可能とでも??じゃあ、お前オレの腹が鳴ったあの瞬間を狂歌に出来るか?出来るのなら、俺はお前を出世コースの花道に推薦する。わかりました。でも、時間をください。明日まで。わかった。潔い仕草だ。みんなは、あぽーんとしてふたりの会話を聞いているのだった。