エメラルド・ウーマン95

 

私達の宝石シリーズもとうとうあと五編を残して百へ到達。私の気持ちを容子が代筆しています。ちょうどオパール・ママンで容子は高一のときのクラスメイトの家に実技の研修で入る場面に来ています。なぜ、この美容室だったか?って容子は物語を常に頭に描いていたことで空想では?って皆が間違わないよう、あたしが栞を入れておきます。高一で学業不審者としてよその高校に転校した容子は高一のときのクラスがとてもいとおしくて、この男の子が特に日本男児の見本みたいに愛らしかったから頭の中に覚えてしっかり家まで把握をしていたのです。なぜなら彼は優等生でもただの優等生ではなかった・・・お母さんが美容室を切り盛りする姿を見て幼い頃から育成されて当時容子は、21歳ですから彼は大学三年くらいでしょう。帰省して会えるかも・・・話してみたいなっていう興味や願いはあったのでしょう。あたしは監視がてら、挨拶がてらにこの美容室で修業に入った容子の姿を見にいったことがあるのです。みんなの想像の範疇です。苦労をしていました。お嬢様感覚の容子ではとてもこなしきれない業務に対峙し、あたしの顔を見るなり、ほっとして・・・しかし世間は甘くはない。私も身内だから鑑みていたほど・・。この子は本当は好きではないのに、美容学校へ行ったのでは?っていう恐れです。これは私の見当違いでは済まされません。少なくとも免許をいただくまではしっかりこの研修区域に収まっていないといけない・・・とあの子に強いプレッシャー光線を送って帰りました。挨拶を終え、私も用事があって帰宅しないといけなかったからです。★24368★