エメラルド・ウーマン73

 

クリスマスケーキをセブンイレブンで予約しようよ♪って家族が何回言ってきても容子は、イヤダ!!ってドンピシャ跳ね除けているのはなぜでしょう。それは容子のプライドから端を発しているのではないか?って私は推量しているのです。自分はよかれと思って率先してバイトを頑張っているのに、この店の空気を読めず、容子は孤立を余儀なくしている。そして・・・たったひとり存在するお店の親友ビニ友に、自著よみびとしらすを明日、手渡す予定で準備をしていたにもかかわらず、明日の早朝のバイトがなくなり、バトンタッチが出来ない。本も渡せない。私は容子の気持ちがいまいち解りません。なぜなら、著書という図書の範疇にある本を、普通は、そういう渡し方をしないからです。著者は、いつも、著作権で守られているはずです。誰も知らない本を渡されて、そのお嬢さんは、不穏な気持ちにならないか?・・・そこを私は心配するのです。上梓という二文字を、ことのほか、神聖な気持ちで受け止めてきた私の概念の中を飛び出して、容子は当然ながら、自分の足で、ゴリラの頭で闊歩を始めている・・・逆に喜ぶべきなのかもしれません。辛いことがあれば、いつも逃げてばっかりだったあの娘の人生は、踵を返して今あるからです。首だ!!と言われても次が決まるまで待ってください!!ってあの娘は応酬するでしょう。そう言われたときの心の準備だけはしていて、間違いはないのです。人生西王が馬に乗る日は近い・・・ここまで来れたことがまず信じられない快挙だと思うのです。☆やはり心根の優しい容子は一週間してセブンイレブンかまくらを予約したようです☆