アクアマリン・マン58

 僕は大谷のお父さんと大谷がお互いに反省点を記した交換ノートがあることに感動した。そういうものが残っていること自体を、高く評価する。いいものがあっても中々、直し込んだり、時期が来て捨てたりと、今の時代は捨てることは当たり前の時代。それはしかし獲っておくべきものたったし、大谷のお父さんが保管していてくれたことに僕は感謝をしたい。なぜ、そこまで優れているか?を僕が感じ取っていたか・・・普通のコーチとは若干違う育成方法を嗅ぎ取ったからだ。高い技術よりもむしろ一生懸命走り込むことを優先し、声を一杯出す、持てる力を精一杯出していくとの基本。なんていう覚醒だろうか。確かにそう言われてみればカレの伸びてきた背景にも、あい通じるところがある。最近ドキュメンタリーが放映され、僕も容子と拝見したのだが、あれだけの才能を持つカレがかなり落ち込み、外にも出ずに苦悶していた時期もあったと知り、恐れ大きい気持ちに至る。

 僕たち凡人だって、充分に悩んでもいい🎵っていう単純な理屈だ。たとえ悩んでも、カレは3日以上、立ち止まる・・っていうことをしなかった。お父さんとの約束をしっかり守った。だからここまで上り詰めて来れた。カレのような大きな器の人間でさえ、人と会いたくないほどに憔悴し、自己嫌悪に浸っていた時期があったことは予想外だった。そして一平くんの存在の大きさだろう。親友であり、そして相方。絶えず身体を管理してくれる料理人でもある。外食もほぼせず、大谷はカレのこしらえる料理と自分のオムレツでほぼ日常を過ごすという。なんていうパートナー力だろう。それなら皆に次のことを教えてくれる。パートナーへの愛の大事さだ。それが揺るぎないものであるかどうか?今すぐ確かめたい。ないならないで、ただちに補強をしておこう。