エメラルド・ウーマン28

 鬼嫁ではなく、ごく普通の母なら、容子は随分と違う環境を奪取出来たのでは?は思う。元々ある優しさを充分伸ばすことが出来たと予想する。しかし最初味わった苦い感触はあの子を、まったく別の方向へ導かざるを得なかったと推量するのです。自分は何を学べるだろうか?は学問の始まり。それは前へ進行するものでないと埒は開かないのに、恐らくは初っ端で挫折を経験したのです。大きな改革でした。人と歩調を合わせるのが苦手な母親はいきなり、子供を自分本位に育成しようとしたからです。周囲はどう対処したでしょう。母親を非難はせず、やんわり諭すしかない。日本の伝統や女性のしとやかな観点を全く度外視した育成方法が、将来行き詰まるに違いない…と誰もが思ったのは無理もないのです。f:id:hn0709:20211217224112j:plain