イエローダイヤ・マン1360

 現代人の苦悩そのものが凝縮してあり映画赤い砂漠は改めて評価が出来る。誰かが主人公の彼女を精神的に病む…とそう思うとしても、僕なら理解が可能だ。モニカ・ブィッティ演じるあの主人公は心が逆に、極めて正常な状態と僕は分析する。錯乱して見えるのは、事故に遭ったとか、そういう問題ではなく、現代人がほぼ全員、同じ傾向を抱えて久しい。故に評価もし易い。この部位だ…あなたが私を刺しても、私は痛くともあなたは痛くはない。私の運命だからそれは仕方ないの…しおらしく、しかも、まっすぐだ。ミケランジェロ・アントニオーニ監督の力量が並外れている。そういう遠い未来を予知していた点が優れている。