デニム・ブルーママンの9の19

 当時は夏休み、網場(あば)ブールに地域のお世話係りの方が連れて行ってくれたりと、海にはない喜びがプールにはあったことは監視員がいる安心からでしょう。もちろん、海にも監視員はいましたが、本格的に泳ぎをやりたい気持ちになると、プールへの熱望や機運は高まる。しかし、やはり、運動音痴の容子は水が怖いのです。息を止めて水の中に顔を入れて10秒保たない生徒です。訓練が必要でしたが、あまり水泳には興味は持てず、浮き輪や膨らんだ筏に乗る遊び、ボールにつかまり足をバタバタして泳ぐ遊びは好きだった。親と同伴で海にも行くことは、あまりなく、夫が誘って来ても、ひと夏に一回行けばいい方。私は大勢がいる場所は苦手だった。海には思い入れもあっただけに行きたくはなかったのです。