デニム・ブルーママン9の8

小学一年生になっても、容子はじっくり机につくことはなく、帰宅したら弟の相手を少しして、ひとり出ていく。徒歩で30分以上かかるような家でも、迷うことはない。すぐ近い場所でランドセルを背負う友達を、道案内で待たせている。自分の家には友達を上がらせることは出来ないので、出る方法しかなかった。成績はクラスで一番でした。それは小学6年まで続くのですが、暗記するだけの勉学に、いつかは翔りが差してくるのは、分かってはいたけど、強くは言わないでいたのです。あの子が最初に挫折したのは体育の授業のとび箱だったのです。