デニム・ブルー・サファイアママン6の4

 奇妙なもので専業主婦にすでになっているぼんやりしている自分も垣間見える。しかし妊娠で心は張り詰めている状況も別にあってそのことが気持ちを占めていたことは言えます。容子のときより、この子は安心して産める。そんな直感もあったのです。初めての出産と二回目。雲泥の差があったし、医院の名前が気に入っていたのです。福が居る。福居産婦人科です。出産のときはすぐ容子に来てもらえるよう夫に頼もうと決心します。そしてあさっての転居の日のスケジュールを組み立てます。捨てたくはないものも山ほどあったけど、ほぼ諦める・・・学生時代に描いた油絵、人様から頂いたプレゼントの人形など持って行きたい気持ちは山々だったけど、2階の間取りは四畳半と八畳。押し入れはすぐ布団でいっぱいになるだろうし、無理はいけません。私は掃除魔だったのです。今・・・断捨離が極め日常茶飯語になってはいますが、モノを貯めるとか、部屋をゴミだらけにするなど、やったことがないのです。掃除機が出て真っ先に感動したのは私かもしれないし、しかしそれでもお茶っ葉を捨てず有効に掃除で使用しました。よその泥だらけの子供を私が受け容れ難いことをあの子がなかなか理解出来なかった難儀も、私の潔癖癖から来ていました。おおらかな私、アバウトな私には到底なれないのに、なぜか、容子の学力増強からは手を引いた。まか不思議な心境でもあったのです。