イエローダイヤ・マン1239

 こんなにスタイルに恵まれた女優は他に例をみない。そして美しいがゆえに寛容にならざるをえないアニーを見事演じ切った。ブリジッド・フォンダだ。今まで、ルームメイト1992を見ていた。この作品から29年が経過してなお、僕らの心を奪われるのは三つあるだろう。女性の友情の脆さ、そして男という生き物の節操のなさの哀れ、巻き込まれるペットの哀れ・・・せっかくラブラドールレトリバーの子犬を購入したのに人間同士の戦いに巻き込みマンションから墜落死。男も結局は酒を飲めばだらしない。ついつい興味を惹かれ女子の手の平の上で泳がされる。急に知りたくなる。ふたりの女優、どんな今を過ごしているのだろう。小柄で暗い心を併せ持つコケティシュなヘディを演じたジェニファー・ジェイソン・リーも凄みある演技派。女子の心の奥底に渦巻くジェラシーや焦り、一人よがり、暴力、そういう孤独で陰湿なものを余すところなく演じてくれて僕はハっとする。ルームメイトをホームメイトと置き換えよ・・・っていう暗示が入る。家族が信じられなくなったら?ルームメイトはまだいい。行きずりだった。アリーは恋人と喧嘩別れして急きょルームメイトの広告を出して、やって来たのが狂気のヘディだった。しかしどんなことにもキッカケがあるだろう。仕事をしている・・・とかしてないの問題ではない、深い女子の脳の奥の襞を僕は解明したくなっている。どんなことにもチャレンジが必要だ。