デニム・ブルー・サファイアママン4の19

 困った場面が到来していました。娘に戦争のことを話さないでは済まないぞ?っていう焦り。これは実は覚悟はしていたことです。以前からここを通るたびに娘は闊達なもの言いでなぜ?どうして?アコーデオンの演奏のときも、なぜ、みんなはお金を入れてあげているの?どうして?って。私は覚悟していた割にスルーだったのです。日本は戦争を開始して国民が巻き込まれて大変だったこと・・・まだ、あの子に話すのは早過ぎる・・・って逃げていた、しかしこの前、夫は出来る限りを説明していた。お父さんも台湾に行ったんだよ、戦争では多くの人が傷つき、そして手足も無くしてしまった人、家や親をなくしてしまった人も・・・そして原爆も落とされた。私は、きりきり頭がその時、痛むのです。確かに自分の父親が起こした訳ではないものの責任逃れはいけない。親としてかなり迷う。この子は普通の子供よりも知識が速い。よって、余りに速く物事を理解し、処理してしまったら、それが鵜呑みにならないか?もしも将来、歴史を学ぶとき、素っ転んでしまいかねないのでは?と。しかし、これは言い訳です。認めます。自分が戦争と対峙出来ないことを転嫁していたのです。夫みたいに鳥瞰的になれない。父親は真珠湾攻撃に出撃したとき中佐だった。わが子が娘〔女子〕であること・・・そこに逃げがあったのかもしれません。