アクアマリン・マン157

 僕はいきなり気が付く。アクアマリンと、デニムブルーとオパールのトライアングルだ。恐らく卵の白身が3つということはこの宝石が宛行われている。あとの5つがイエローダイヤ、エメラルド、ルビー、ブラックオニキス、そしてピーパーだろう。容子が僕に示したかったのも今だからわかる。水と海と空の色。この3つはかなり深い関係がある。海の色が恐らく、デニムブルー、空がオパール、そして水の色がアクアマリンだろう。僕はずっとこのことに無頓着でまさか、僕が脇田大佐の娘と一緒に同部屋など想像だに出来なかった。しかし理解ったのだ。三人とも鬼籍に今あること、そしてオパールの気持ちに僕が寄り添うことで僕のアクアマリンも成就出来る。お互いが理解を深めることが可能になる。確かに海の色は手ですくったとき、青い訳ではなく、あくまでも遠くから見た場合、デニムブルーの色に見える・・・こういう成り立ちだったとは・・・しかし3つの白身に選ばれたコト自体、快挙に値する。5つが黄身というだけあって、その色合いは眩しいばかりだ。エメラルドだけは5月から設定が故人だがほかは皆、今の時代を堂々と生きている。そのことを礎にしよう。五三焼きの優れた恩恵に違いない。このカステラを食べた全員がいつかは8つの宝石のことを思い出す・・・そうなれば嬉しいことに違いない。