イエローダイヤ・マン1199

 確かに凄過ぎる番号に来ている。僕はもうじき三十五歳確定論を証明する。例えば三十年とはいえ、二十三歳から三十年でも構わないと思う。そういう柔軟性を付けていきたい。僕の親友のご祖父は、二十三歳で、台湾から複員し、その後三十年、教師を務める。三十年ブッ通しで頑張ったわけではなくそこでは彼なりに空間を作って癒しに埋まる。ご祖父は中学校の図書室を秘密基地にして本を読み漁った。十年は随分楽をしただろう。しかし・・・きちんと証明してくれた。長崎えほん風土記を完成させ浄土真宗に対する熱い思いを上梓した。自分も彼のように本を執筆したいとは思うけど、まだ、そこまで煮詰めてはいない。思想がことの他、好きだ。沢山の思想家の本をまず読むことで本棚の埃には触れているかな?って思う。読んだらすぐに売りに出す場合と、それとは別格で、マイコレクションとして本棚に置いておくものと完全に分かれる。本棚に置く本は気分も左右する。この本があって客人がおお!!って言いそうなもの、そういうのは直感で分かる。若者全員そういうことには詳しい。巣籠り効果のひとつだろう。辞書一冊を遣い潰してないと本物の作家にはなれない・・・って母は豪語する。自分がそうだったからだろう。少しは理解出来る。しかし、次のようにも思っている。そういうまやかしが僕らには通用しない。すまほで検索して知っていれば充分いい。勝手知ったるわが家のキッチンで、知らないで、まだこっそり辞書を引きながら、あたふたしている人たちこそ番外かもしれない。