デニム・ブルー・サファイアママン2の19

 紙鍵盤で感触を掴ませるだけでは不十分で私は親友の自宅を訪ねます。ちょっと小高いいい場所にあって家の中の一室にピアノ、ヴァイオリンなど大切に置いて、めまぐるしいくらいに生徒たちが行き来する。ソファに腰掛けてやっと一人立ち出来るようになった容子を見せるのです。アパートの子供たち、同級生たちも存分に見て思ったのは足が遅いのです。みんな一歩か二歩を先へ行こうと試みるもののこのこの子の足が立つことだけで充分頑張っている感じ?その悩みを打ち明けると、親友は小気味に微笑むのです。個人差があるから全く気にしないでもいいのよ?って。神経質になってしまうもの、長女ならなおさらねって。一人だけの子供でもいいって自分で思っていたし、そこを話すと、共働きでもねえ、二人は産んでた方が後がいいのよって親友が話す。ひとりだと孤独癖が付くのよね?って。自分は四人姉妹でしたからピンとは来ません。何か先に親友が悟ったことはじかに分かりました。とってもさびしがりやのお嬢ちゃんとお見受けしたけど・・・そ、それはあったのです。誰かといつも交換していたいのは意思の疎通。赤ちゃんでありながらそこまで求めていたことを友は理解していた。普通の旦那さんと違って家のことも加勢してくれるんでしょ?私は図星を次々当てられて実は当惑していたのです。