アクアマリン・マン144

 僕の章をすっかり忘れてデニムブルーを執筆しそうになって、慌てて取り消す。今日はデニムの日ではなかった・・・なんというせっかちだろう。それだけデニムブルーに気が乗っている証明で僕は羨ましくなる。本当に僕から見ても不可解なお母さんだった。何か得体の知れない圧迫を感じた。それは亡霊のようにも写ったりでいい加減、目を覚まして欲しいトラウマの類いでもあった。なぜ、トラウマなのか・・・そこが解明出来なかった。しかし娘である容子がとうとう着手ししかも自信のほどを伺わせてくれる。今度はどうやら虎と馬が解明されていく予感。確かに限度はある。親子とはいえ、心の中身全部を正確に書き出すことなど不可能だからだ。しかし容子になら出来る?っていう淡いけど期待感は隠せない。なぜならこれまで出来ないを繰り返して来たからだ。母親の気持ちにまで到達出来ないは常に話してくれた。欲しいものははっきりしている。時代の不在感だろう。戦前、そして戦後はすべてがあからさまになって出てきた。しかし実際に戦争で亡くなった者たちを代弁する者が少なかった。しかも偉い軍人はほぼ発言の機会なく国民にも理解がなされないまま未完だった。全部明瞭になることはなかったがヒントが残された。ここにホシクネ?が不意に登場する。軍人として☆は常に眼前にあったはず。オレは男だからそこが見える。女子がどんなに後ろを向いて知らんぷりしても見えている。お母さんにもそれが見えていた可能性はある。