yd1116

 僕は仲が良かった男性コンビニ社員がみずから応募に呼応し、退職金を受け取ってコンビニを辞めてすぐさま、次の会社に就職したことをラインで知って羨ましくなる。僕は短大中退なのだ。これまでずっとそのことを言わなかったが就職試験の時、必ず訊かれた。あのとき、石にかじりついても中退を避ける為に攻防しなけりゃあいけなかった。しかしその男性は大卒。決まるのも速くて僕は恐れ入る。劣等感を感じもろに体全体で浴びる。しかし情報を一杯運んでくれるから僕の為になる。今の僕には時代の中枢が見えない状態。コンビニのバイトにも行ってない。コロナ支配で外に出てない。だから彼の転身が見事過ぎて、しかも僕の貯蓄の四倍ある。これが認識を強化させている。やはり幾らの貯蓄を持つのか・・・っていう項目は必須だろう。自分が遭遇してやっぱり彼は凄いって思う。しかも彼は謙虚で、みずからをこう分析する。一回結婚して二人の子供の養育費の為に必死で働くけど、それが終わったら、本当の僕のチャレンジだと思うって。じゃあ、起業するっていう噂は?って僕はラインで畳みかける。チャレンジ欲はあるけど、もしも、収益がとんとんだったら?そこで二の足を踏む自分の姿がリアル今の時点で見えているという。収益かあああ。僕は彼が慎重なことで安堵する。彼には早期退職で思わぬお金が転がりこんで、僕の場合は父の遺産だ。彼の動向は見逃せない。