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 夜は孫が食べられないものをうどんセットの中から貰っている容子。僕はそのことは前々から知ってはいた。家で作って食べるという所作でいて欲しかったけど最後押し切られた形だ。レストランを利用することは僕は大反対だったが折れるしかなかったというふがいない夫。しかし甲斐性はあったと、自分をやたらめったら卑下しないようにしている。天ぷらの中にいつも入っているイカを他の柔らかいものに出来ないかを?レストランにお願いしようか迷ったもののそこまで横柄な態度には出れず、イカを毎晩食していたらば、容子に物凄い報恩がある。なんと・・・タウリンがすこぶる体にいいことを健康番組で見る。なんということだ・・・って、覚せいに導かれる。タウリンを豊富に含むからこそ、それを毎晩食することによって、法外な健康を頂いていた。何も栄養がないってなぜ当初思ったんだろ?って容子は思考逆算する。いかはメジャーな食物ではないって自分で見切りを付けていたことと、胃で消化されず、腸閉そくになり易いのでは?を勝手に推測。しかし揚げたての烏賊は充分柔らかい。健康番組は必ず見る、そして発見があったら自分の軌跡と照らし合わせて鑑みる。僕も長い間掛けていた介護保険、一回も使用ないまま、黄泉の国だ。容子の父親はなんて言ってたか?長生きしたもんの勝ちって。当時僕には反発はあったが、今は金言に入れてもいいと思っている。