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 僕らは毎日を生きるのがサバイバルだ。神経も日々すり減っていく。しかしよくよく考えていくと金持ちも相当に心が疲弊していることが言える。なんでそこまで気を遣えるかというと、ただ一人として、何等悩みを抱えてはいない人物にこれまで行き当たったことがないからだ。何らかの悩みが万人にある。子供のこと、事業資金調達のこと、夫婦間での軋み、そして自身のライバルとの実力の差や、将来像への真剣な悩み。何がしかの、そういった軋轢がなお、人を個人的に強豪にしていくことは言えるだろう。僕等貧困層は食い繋ぐが筆頭に来るので、中々その先まで及べないことも多い。そこがネックではあるけどダンシャリーンにもなる。断捨離と楽天のシャリーンを合体させた。高尚な悩みではない分、実は解決も早い。僕が一万円を東望セブンイレブンの前でばったり会った姉に渡したことがあった。父が亡くなって暫くしか経っていなかった。僕は無事に父を荼毘にふせたことで姉に感謝しそれに対するお礼の意味で、万札を一枚渡した。貧乏人はそれだけでも飛び上がらんばかりに喜び勇む。僕はここに貧乏の美味が確実に隠れていることを示唆する。誰も・・・一万円ごときで舞いあがらない富裕国日本。しかし姉がその貧乏の区域で凌ぎを削って文人として健在であること。どこかでほっとする。