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 僕がもっとも大好きだった時代は意外や意外、姉が十九歳で僕が十三歳。姉と違い僕は数学が出来た。得意な方だった。それなのになぜ?落ちこぼれに?っていう懐疑は姉の心に広がっていっただろう。なぜなら僕が勉強をする気が全く無くなってしまう前、つまり十三歳の頃がもっとも快適だったのは、その頃、日本が今のようにモノが溢れてはいなかったことも起因する。トーストを例に採ろう。バターを塗ってこんがり焼いてコーヒーにクリープを入れて角砂糖も三個!!それが僕の好きなあさごはん。しかし今はどうだろ?一杯ある。あり過ぎてどれがいいのか全く分からない。皆目見当もつかない。こんなに一杯パンに塗るのがあってもやっぱり僕の目に一番真っ先に入ってくるのはバター&ジャムだ。しかもいちごのジャム。今はモノが溢れ過ぎて混雑し過ぎて全く味がない。こんな日本をエスケープしてあの頃の日本に戻りたい!!って僕が思うのも全くおかしくはなく正常だ。何かどこかで道を誤ったのだろうか。僕はシンプルが大好き!!そこから芸術も派生すると思う、どこかに猛信がある。本も全く面白くなくなった。そんな中でも、着々と読者を付けていく読み物なら本物だろう。姉もようやく伴侶から真実の言葉を聞けたようで僕も溜飲が下がった。まるでお手伝いさんをゲットしたような軽い気分だった結婚当時の伴侶を僕はあえて責めない。それは僕が男である証明でもある。