もっともジェネレーション的に若い二十代の僕が宝石シリーズに加わったことで層に厚みも出て来た。僕の自負にもなるが若者は特有の拘りを持っている。もしもそれが政治に活かせるのなら？そして経済に活かせるのなら？莫大な資金を調達するよりも有意義なことだと僕は栞を入れる。以前なら金がすべてだとそう思ってきた。金のある者は勝者でそれも持たなくて何が可能？って。しかしブラックオニキスは名前の通り、ブラック以外にある同種のものと差異を鮮明にする為に出て来た宝石。しかも約束したことは守る。この律儀さが当代若者の流儀にも該当する。時代の趨勢を握るのが一部の人々だった過去はもはや過去の残物でしかない。僕らはじかに時代の趨勢に加味する。なぜ、こういった動作が可能になったのだろう。意見の掬い上げ、それに伴う自己反映だと僕は思う。誰もが意見を持っていてもそう簡単にはトレーに乗って大衆の口元まで行くことが無かったのが僕らの世代。意見を持っていてもそれが到達して行かないのなら何も言わなかった方が難が無いって、最初から逃げ腰だった。しかし僕らにはもはや衒いがない。真骨頂とも言うべき新時代の前兆を僕は禁じえない。自分の意見を誰も言わないまま、時代をスルーして行けば、どうなるのか？それをあえて僕は強調しないし想像もしない。今年僕が加わったことがその辺を体現している。
