Ss272

 仕事をしないとリズムが保てないっていう心境が僕にもようやく掴めて来た。持っている金を軍資金に出来る人は幸せで、僕は不意の出費に用意する金を除けば一文無し。でもバイトして小銭を稼いでいる。アルバイトが日本に一杯あることがそもそものご加護かもしれない。今は頼まれた時に大工の知人の仕事の手伝いをする位で定期的なアルバイトには行ってない。だからこそ、今の持ち金を減らせない。毎日二千円の食費を使うって姉に言うと目を丸くされたが、最低限二千円は食わないとやっていけないは正常路線だろう。一食を豪勢にしてそれで眠ってしまっても二千円。みっつに分けて、600円ずつ使っても二千円は2000円。化けることはない。僕が女子ならコンビニの門を叩いただろう。しかし笑顔が作れない。決定的なダメージだと思う。姉はその点恵まれた。御世辞もパカパカ出てくるしマシンガントークで顧客をびびらせる。しかし・・・中には百人中ひとりは怖い男も顧客にはいるのだという。睨みつけてきて本当に虫の居所の悪い自分をオーバーに醸し出し、又睨み付ける。そしてチっという感じで上から目線。建設関連とは限らない。いや逆に建設関連は優しい人物がほぼ。姉はそういう睨みに遭っても怖じけ付かない。レシートは??って相手はさらにもう一回食い下がって来る。それでも姉は平気だ。ほ~~らよってレシートを渡してこれも笑顔だ。作り笑顔ならすぐにお里が知れてしまう。ホンマモンの笑顔が容赦なく出るっという天才肌かもしれない。