yd934

 蟻程、働き者はいないだろう。おとつい位で僕の部屋にいた蟻たちはすっかり撤退し残っているのは号令が届いてないグループ、それこそ負け組だろう。蟻の世界にも高度な情報伝達網があると見た方が良さそうだ。幾らファイルやカバーがしてあっても美味しいものに集まる。仲間もすぐ来る。蟻も五十メートル走をこの際計る方がいい。この伝達から僕たちも学ぶ。将来においても言葉を解読出来るのは自分達霊長類だけだ!!と狭い教義にかんじ絡めにならないことだ・・・。僕は数匹残った蟻たちに声を掛ける。女王蟻っていうのがやっぱり存在するのだろう。そこへ行きたくは無かった蟻たちも事実数匹居る。そして彼らは思考も展開している。冬眠ではない冬の過ごし方だ。どうにか自力で生き残れないだろうか??蟻の苦悶こそがこれからの日本を象徴している。お天とうさまをもちろん味方に付けて誰にもぺこぺこせずに世の中を渡って行ければ?しかも仲間にも頭を下げたくはない。単体でいるのは有利?それとも一個師団?って。この数匹の蟻を見ているとやがて死んでいくしかないプロセスかも?ってどうしても思ってしまう。いいや、待てよ~~?この部屋では余すところなく菓子くずが降り積もっている。アメリカンドッグの棒にまだ付いている肉・・・。なんていうかここにいれば生き永らえることが出来る。僕は蟻の心を打診し解読したのだった。