僕らが逆立ちしてもこの日本の今の繁栄に相当するのもをこれから創出は難しいだろう。先人達の先見の明や努力の甲斐あってのことで足元にも及ばないとする自分はいる。いるにはいるが、この先人達でもいまだ解決が出来ない難問が難関として立ちはだかっていることも僕らは承知している、鵜飲みが一番良くないことも分かっている。ここまで世代間の意思がはっきり相互交換されていれば向かうところ敵なし！！とそう威勢のいい格好も見せたい気分は願いとしてある。しかしやはりそこには到達していないを禁じえない。僕らの世代は不思議な領域にあるといっても過言ではない。2000年になる以前の昭和を背負っている世代だ。僕がそうであるように、いきなり平成と言われて三十年は経過したものの、その三十年が一足飛びに前進したとは言い切れず、僕も常に言われ続けていたのはバブル終焉後に生まれた新生児という言い方で、僕は最初何をオトナが言いたいのかそこがいまいち解らなかった。バブルという華々しいものが終わってその終焉後に僕が生まれて来たということ・・・そこに僕は価値を見出して行く。それは一足飛びの価値の獲得ではなく、一縷の希望を僕に対して世間が託している実感的ラグジュアリー志向・・・。そこは外せない。僕は平凡な男だが、同世代男子のスタイルを体現していくことは可能だろう。この可能は日本のファッションにも通じる。近未来にも当然関与していく。平成三年も終わる頃僕は日本に誕生した。
