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 僕の興味と向上心の方向性がピタッとフィットで毎日が快勝〔かいかつ〕だ。これも新語で被せておこう。ただ単に快活ではなく金銭を伴っている事象に使用でボランティアではないということだ。僕は市内清掃に日曜日に参加して初で汗を流す。自分の家の周囲や付近の駐車場を箒で掃いただけだが、一時間半は居た。僕の姿がよく見えなかったのか、お礼のごみ袋が中々来ない。部屋で待っていても来ない。班長さんの目に留まらなかったのか?と半ば消沈していたが、それが夕刻回ってごみ袋が届けられる。玄関のノブを開けたままにしておいた。僕はゴミ袋が来ないなら来ないで諦めようと思っていた情けない男だ。そんな些細なことでいちいち揉めるのは良くない。イマドキの若者の自負があったし、班長さんの目に留まらなかったのも理解が出来た。僕は本当にどこにいるのか分からない程、目立たない風体をしている。それでも鍵はアメリカんハナミズキの樹木の下に花を植えた役員の方と話を二言三言したこと・・・、ここが松本清張的に踏ん張った模様で、確か、あの青年は、清掃作業に汗を流していたぞ?とゴミ袋を配ってないことに気がわざわざ付き謝って来たのだ。若者は市内一斉清掃などに参加はほぼないのに貴男は感心ですね?って女性班長さんに褒められる。僕は嬉しかった。ただ、一時間半みんなと同じ時間を過ごしただけでごみ袋という景品を獲得したのだ。