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 チームが大差で負けていても大谷の一試合の二本のホームランが日本を明るく爽快にする。もうすぐ誕生日の大谷投手だ。25歳を迎えるその日がカウントダウンになって僕の心にも虹が架かる。もうホームランダービーのことは望むまいとそう思う。昨夜この手術の内容をテレビを通じて知ったからもある。新しい腕を自身の肉体に組み入れるというサイボーグ列伝のような手術の様相に肝っ玉のこまい僕は怖気付く。ホームラン競争で傷めるのでは??の戦慄が走る。オースマス監督の悲痛な叫びも僕に届いたし口では、彼のやりたいようにして欲しいと容認路線でいてくれるが、内心は違うと思う。奇しくも今日の前田も凄かった。あれほどの投球をして、自分のバットも活かした前田がなんと五回、一人をこなした時点で交代させられる。ロバーツ監督の無慈悲を以前なら僕は思ったところだが、意外な構想が立ちあがっていることに僕自身驚きを隠せない。沖縄で生まれたというロバーツ監督の半生を僕は知りたいなあって以前から思っていた。非常にインスピレーションにたける監督だと思う。前田起用にもメリハリや異色感を観客に植え付けることで成功している。彼が替えたようにその後に波乱は起こる。先発に至っては、その投手が投げる間だけ安泰であればそれでいいという代物ではない。その点でロバーツ監督は抜きん出ている。九回行くまでの全体の流れを、試合序盤から見通せる察知能力が求められるし今日勝利したのもわかる気がする。今年のドジャースの本気は見逃せない。