am74

 俺は決して、ボキャブラリーが闊達でも豊富でもない。いわば、はにかみ屋。英訳も調べておいてくれ。今は余り、はにかむという言葉も使われなくなった。言葉の素薔薇らしさや深淵は理解可能だが俺が心底感動するのは本当にあったこと。歴史上の人物でもそこが曖昧な人物も多くて僕は本当のことだと自分が噛み砕くことが不可なら踏み込んで研究もしない。いつもうさん臭いものには共通点があるからだ。そういう異次元普遍性を嗅ぎ取る能力が元来俺にはあって、孤独の遺伝子保持者だとの認識も持っている。俺は人を頼らない。この国の人々のことを信じられないとか、そういう低レベル認識ではなく僕には僕の起点があることを随分前から知っているからだ。僕がシングルというキーワードを極めることによって、きっと家族持ちが増えるだろうと早計してはならないし、逆に、シングルってそんな不利益も蒙って今日あるのね?位にとどめてくれれば助かる。俺だって一度は結婚しそして添い遂げようと努力はしたが、その努力が足りなかったという部類。全く努力をしなかった訳ではない。結婚は一人という個が二人というダブルになる好機だと俺はいい方に捉えている。事務的なことでは決してない。相手が食卓を整えてくれるとか掃除してくれるとか全く思ってはない。ましてや子供を産んでくれるとか?従来この国の男たちが描いた理想の結婚像はすでに崩壊している。