r464

 酸素吸入器のボンベを引っ張って歩く人とは、ほぼすれ違ったことはなく、やっぱりこの病気になるっていうこと自体、特殊なことなのでは?って伴侶が言う。畳掛けて来るのだ。ね?この酸素吸入のチューブを付けてからはそう長くは生きられないんじゃないかなあ?って。私はそんなことないさ!!って一喝します。本当は心の奥底で彼に懇願したいことがあって彼の定期預金の二百万円の半分を私に出してくれないかなあ?を希望しているのです。旅に行く為には必要不可欠で、しかし中々旨く切り出せずにいる。今日だってカードの引き落としなのに、今月分を先週の金曜日に出してはくれません。出すとすればその日が一番最良だった。私が引率してサンキューカットに連れて行った日。しかし彼は何食わぬ顔を通して私の介護料金お支払については触れないのです。どうにか今日のドコモの代金はクリア出来ましたが来月は請求が大きいので、やっぱり、八日位に出してもらわないと間に合わなくなる。しかし食費込で十万円のお給金ではやっぱり足りないし、安過ぎたなあってそのカラクリを彼は事前に嗅ぎ取っていた節があってあっぱれなのです。一日に二千円内外は遣います。それに孫の食費も入れるとほぼ自分の介護料金はゼロになっていることに愕然と来るのです。十万円が最初はいい金額だ!!ともてはやしていた自分の落ち度をまざまざと見るようでくやしいのです。夫婦ふたりお惣菜生活の実験はずっと続行するので私には次の一手が求められているのです。