Ss120

 昨日だった。中々タイムリーが弾き出せなかった大谷の久々の胸がすかっとするようなヒットに、皆が沸き返ったあのシーン。しかしその前の打席の時に三振させていたかも?っていうシーンがソリアにあった。ソリアはダルビッシュが在籍したレンジャーズにもいて僕は何度か見ていた。しかし大リーグの中で流れる時間は通常の二倍の速度で流れる。よって彼を見たのが八年ぶりでも僕には16年以上が経過しているような錯覚を起こしてしまい本当に懐かしかった。三振に打ち取っていたかも?っていうのはストライクボールを捕手のフェグリーが落としたのだ。その後にソリアがどうしたか?というと前に出て行き、アピールをし、結果、暴言で退場になる。このくやしさは捕手に言うべきなのになぜ、審判に言うんだ?って誰かが言って、僕もソリアの嘆きが理解出来るだけに、いかんともし難い気持ちで大谷ヒットの沸き返る光景に目をやった。本当に自分でも信じられない位の加護の眼差しで、僕は自分がソリアの立場だったら?に及んだし、この場面を見ていた自分は今後この悲しみを活かせるのでは?と一瞬だがオムニバスが発射台から飛ぶ。遠い未来まで飛ぶのだ。捕手フェグリーが球を落とさなければ、大谷の打順はそもそも回っては来なかった。こんな場面をなぜ?傍観者である僕に神が見せたかったものが事前に分かったのだ。