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 僕もすっかり忘れていたことが露呈して、あの大聖堂が焼け落ちて寄付が一杯集まったら集まったで、その総額の中から幾らかでも分配して欲しい人々の意見も反映され始めて、日本だけではない世界中の人々の心の奥底にある、分配の法則についてを鑑みた次第だ。確かにそこまで巨額の寄付が集まって来ると、貧しくて今まで耐え抜いてきた老朽化の激しい教会も一杯あって、その苦しい内情も本音も分かる。僕は人間には誰しも意見を言う機会と言うものが与えられていて、ノートルダム大聖堂がそのことを一気に噴出してしまうキッカケになったことを喜ぶ。第一それに対してノーというマクロン大統領ではないだろう。予算を組んでそれに見合う寄付が集まって一件落着すればきっと残った寄付金は、他の小さな教会にも振り分けられることだろう。それを僕は信じるけど、どうしても信じられない人々も存在していることは間違いない。人間のあざとさだと思う。おとついだったか、僕はラオスで毎日苦しい労働の任務が課せられ疲弊している象の涙を見て、何ということが起こっている??って背筋が寒くなった。人間だからと横柄にも象を奴隷にしてもいいはずはない。象の妊娠期間は22ヶ月で、それに耐えられるような栄養も休養も今のところ象には与えられず、その数は減っていくばかりという。ここに僕は注目する。この象たちを救えないのなら、人間のこれからは、先細るしかない。