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 どっちかと言うと、お金に丼感情の僕は自分の生活をもう一回見直して、全く別人のような出発を飾った。四月十五日からカードを一切使用しなくなっている。今までの計算や感性ならカードが完全に有利だった。小銭を持ち歩かなくてもカードがあれば家計簿替わりにもなるって...。しかし僕の場合、幾ら使ったか分からなくなる位にディティールが見えにくくなって、面倒臭くて、買いたいものが出て来れば全部を購入、一回払いでカードを切っていた。もうこんな生活にはどこかでおさらばしたかった。カードはストップが効かなくなるという、前代未聞の惑溺を僕に明示したことが逆に良かったかもしれない。そのカードを使用する時の陶酔感の出現に僕が気が付いたことは後にきっぱり使用しなくなった行動を引き出す。自分でも別人か?と思える位に僕は変貌を遂げた。友人の中にも、結構カード派はいて、今は正しく○○ペイの時代。しっかりそういうのを身に付けている方が将来性もあると思ったもののある人物の言葉に感動したのだ。国民は無能のざるに陥ってはならない。国を興すために何が庶民に出来るかといえば、強力な自己統制によって、カード脱却を図ること。僕のようなカード人間には厳し過ぎると最初は、懸念したが、どうだろう。にこにこ現金主義に代わってからの僕は一日二千円を超える使い方をしなくなっている。