r402

 私の杞憂をよそに一つのパターン思考が定着します。もしかしたら自分がサクセスのシナリオを持ちうるのなら、それは家庭で落ち着いて執筆する方法に重きがあるのでは?このクラブでどんなに頑張っても七位以上になることは無理。しかも自分に無理強いをしてまで駆け抜けても結果は燦々たるものでは?と。その頃を想うと20代にありがちなキャピキャピ仕立てもすり減るだけすり減って、店が終わって先輩のスナックを訪問する活力も段々スタミナ不足に追い込まれていく。自分の老朽化を認めざるをえないのです。そんな折も折、不動産会社の副店長が目の前に現れます。水商売に似つかない感じがするのはなぜなんだろうって、静かに私を観察しながらこう言うのです。僕は30歳を越えて明らかにエンジンが掛かった。結婚適齢期を感じてやまないって。これまでの自分なら結婚を意識することはほぼ無かったけれど、君が現れたことでチャンスを見た思いがするって。私も乗るかそるかでした。今で言うとマジ??っていう展開でしょうね。六歳上で東京出身です。